


前回のリサーチで理想の工務店は絞れてきたけど…まだまだ沢山の候補が残ってて正直ここからどう選べばいいかわかんない

わかる。うちもその段階で悩んだよ。でもいくつか質問をしたら一気に絞れたんだ
私が家づくりを考え始めた当初は、
「地域名 工務店」といったワードでGoogle検索し、ヒットした各社のHPを眺めては、
「どこも良さそうだなぁ〜」なんて思っていました😅
それから8年。さまざまな事情がありつつも、家づくりについて自分なりに深く調べるようになり、
「工務店の実力は、事前の質問である程度わかる」という結論にたどり着きました。
そこで私は、家づくりに関するA4用紙1000枚分の資料の中から、本当に効果のある質問を厳選して、自分の工務店選びに活かすことにしたのです。
実際にこれらの質問を使ってみたところ、
「理想の家を建ててくれそうな工務店」が見えてきました。
そのきっかけが、実際会う前にした「14個の質問」です。
この質問をメールや問い合わせフォームで投げかけた結果、先日まで候補だった9社を、2社まで絞り込むことができました。
この記事では、私が実際に9社へ送った「14の質問」を、その意図やチェックすべきポイントまで含めて詳しく解説しています。
これらの質問は、私の8年間の学びから得た1000枚を超える資料から厳選したものばかりです。



- 契約前に「対応力」「寄り添い力」を見極める!
- なぜこの14の質問が有効なのか?
- 14の質問とその狙いを解説!
- 今回もらった実際の回答(比較表)
- よくある質問(FAQ)
- ここまで回答もらえたら、次のステップへ
- まとめ:この14の質問が「後悔しない家づくり」の鍵になる
契約前に「対応力」「寄り添い力」を見極める!


先に結論です。
家づくりは性能・コスト・デザインの3つをどうやってバランスよく実現するかが大切です。
どんなにHPが立派でも、「その工務店が具体的な施主の要望に対応してくれるのか」は聞いてみないとわかりません。
そこで効果的なのが、今回紹介する14の質問。
これはただの「質問集」ではなくて、
・ 高性能住宅に対する知識
・ カスタマイズ対応の柔軟さ
・ コストに対する誠実さ
…そういったものがにじみ出るような質問達です。
実際にやってみた結果:9社中の反応
私が実際にこの14の質問を送ったところ、
- 1社が「返信なし」
- 4社が「ほぼ対応不可」
- 3社が「ある程度対応可能」
- 1社が「対応可」
という結果でした。
つまり、質問をする事で半分以上の工務店では質問していなければ理想の家づくりが難しかったということが分かりました。
実際に工務店と話をすればわかるとは思いますがそんな体力もコミュ力も私は持ち合わせていません😅
HP上では良い事ばかり書かれていますがある程度選抜された工務店でさえも具体的な質問をするとこういった生存率になります😥
なぜこの14の質問が有効なのか?


私は実際に、9社の工務店にこの質問集をメールで送り、返答をもらいました。
やってみて感じたのは、きちんと返信をくれる工務店は、どこも丁寧に対応してくれるということです。
たとえば、「施主支給は可能ですか?」という質問に対して──
ある工務店は、
「可能ですが、◯◯の確認が必要で、△△の条件もありまして…」
と、条件をこれでもかと並べてくるような返答でした。
要はやりたくないという事なのだと思います。
正直、その姿勢を見て、
「契約後もこちらの要望に対して、こういう対応なんだろうな…」
と感じてしまいました😥
一方で、他社からの回答も様々でした。
- 「施主支給は、普段の業者を使いたいので原則NGです」
→ダメな例だと思います😅 - 「過去に何度も施主支給に対応しています。保証も10年間お付けしますよ」
→素晴らしい対応だと思います😀
このように、同じ質問でも対応は工務店ごとに大きく違うのです。
さらに、「壁をポーターズペイントでDIY塗装したい」という施主施工の希望も伝えてみました。
すると、ある工務店からはこんな返答が。
「下地の状態を当社で確認できないため、施主による検査をお願いします。ただし、立ち入り検査料を別途いただきます」
──これには、本能的に「この会社とは合わない」と感じてしまいました😅
施主のやりたいことに寄り添ってくれない工務店とは、正直一緒に家づくりをしたくはないですね。
↓がポーターズペイントですがムラ感が出ていてかっこいいですね。
お値段高いですが…😐


こうしたやり取りを通じて実感したのは、
質問への返答から、その工務店の「施主への寄り添い力」がとてもよく伝わるということです。
特に、14個の質問の中でも施主支給や施主施工に関する質問は、その会社の「柔軟性」「対応力」「信頼性」を見極めるうえで最も効果的だと感じました。
ですのでこの質問は実際に施主支給や施工をやらなくても聞いてみることをおすすめします。
工務店の”素”の部分が見えてくる良い質問だと思います😀
こういった感じで、これらの質問集は理想の工務店と出会うための“フィルター”として、非常に有効な物だと実感しています。
14の質問とその狙いを解説!


では早速、僕が実際に使った14の質問を、ひとつずつ掘り下げて解説していきます。
【性能に関する質問】
① BELSなどの第三者認定は取得できますか?
これは、住宅の省エネ性能を「お墨付き」として見える化できる仕組みです。
不動産的な資産価値にも影響するので、将来的な売却や相続時にも有利になると思います。
また「GX志向型住宅」などの補助金制度を活用する場合、BELS評価やそれに準じた省エネ性能の証明書提出が必要になることがあります。
国土交通省は、住宅・建築物の省エネ性能表示として「BELS表示の活用を推奨」していますが、2025年7月時点では法的な義務にはなっていません。
補助金の獲得や資産価値を高める為にも取得する事をおすすめします。
GX志向型住宅等の補助金に関しては子育てグリーン住宅支援事業のHPで確認できます。
2025/7に始まった第3期募集はわずか1か月で上限に達してしまいましたね😰


補足:BELS(ベルス)ってなに?
BELS(ベルス)=建物の「省エネ性能」を見える化した評価のことです。
「Building-Housing Energy-efficiency Labeling System」の略で、★1~★5で評価されます。
たとえば、
・★5なら断熱・省エネ性能がとても優れている住宅
・★3なら平均的な性能、といった感じで比較がしやすくなります。
カンタンに言うと、住宅版の「燃費ラベル」みたいなものです!
「BELS認定標準」と書いてある工務店は、性能にちゃんと自信を持っている証拠。
工務店選びの判断材料にもなります!
▼公式HP
BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)について | 一般社団法人 住宅性能評価・表示協会


② 温熱・電気代・換気・日当たり・地震のシミュレーションは可能ですか?
例えば「断熱材が分厚いです!」といった説明だけでは、本当に快適な温熱環境になるかはわかりません。
そこで重要になるのが、温熱シミュレーションなどの各種シミュレーションの実施です。
たとえば…
- 日当たりが悪いと → エアコン代がかさみます
- 換気が不十分だと → CO₂濃度が上がり、健康リスクが増します
- 構造的に弱い間取りだと → 地震時に倒壊のリスクが高まります
これらのリスクを事前に把握・回避するには、設計段階でのシミュレーションが欠かせません。
▼ 良い回答の例
- 「ホームズ君」で温熱設計・電気代を試算できます
- 「Wallstat」で地震時の揺れの挙動を解析しています
- 換気や日射についても設計段階で確認しています
など、具体的なソフト名や手法で答えてくれる工務店は、設計の根拠がしっかりしていると言えるでしょう。
シミュレーションは「セット」で考える
- 日当たりのシミュレーションができないと
↳ 正確な温熱シミュレーションができない - 温熱のシミュレーションができないと
↳ 正しい電気代試算もできない
このように、日当たり・温熱・電気代の3つは一体と考えるべきです。
実は、断熱性能よりも「日射の取得や遮蔽」の方が、室内環境に与える影響は大きいと言われています。
だからこそ、日当たりシミュレーションは最重要項目とも言えるのです。


日当たりシミュレーション
出典:住宅性能診断士 ホームズ君.com


電気代シミュレーション
出典:住宅性能診断士 ホームズ君.com
地震・換気のシミュレーションも重要
地震対策についても、シミュレーション結果に基づいて「弱点部に制震ダンパーを入れる」「耐震構法・建材を工夫する」などの対応が見えると安心です。


地震シミュレーション
出典:住宅性能診断士 ホームズ君.com
換気については、たとえば「寝室に4人集まった時、換気量は足りているか?」といった実生活に即した設計がされているかがポイントです。
人の呼吸には約20,000ppmのCO₂が含まれています。4人が一室で寝ていると、朝には基準値(1000ppm以下)を大きく超えることも😅
このような状態が毎日続けば「寝ても疲れが取れない」といった問題にもつながります😱
私の場合はトレーニングルームをつくりたかったので、換気量の確保は特に重要なポイントでした😁
さらに踏み込んで:換気の「実測」もチェック
余談ですが、換気については「実測しているか」もぜひ確認しましょう。
設計上の計算だけでなく、設備の電圧や実際の風量を測定している工務店であれば、より信頼できます。
電圧に関しては、換気量が足りない場合に電力を上げて強引に風量を確保し、電気代が増える…といったケースもあるため実測が必要だと思います。
実際に聞いてみた印象
このような質問をしたとき、工務店側がスムーズに回答してくれるかで、日頃からの対応レベルも見えてきます。
私が質問した範囲では、しっかり対応できる工務店が多く、安心感がありました。。
③ 年間冷暖房負荷30kWh/㎡以下の家を建てた実績はありますか?
この数値は、高断熱住宅の到達点ともいえる「パッシブハウス」の指標です。
単なるUA値(断熱性能)だけでなく、実際のエネルギー消費量に基づいた設計がされているかを見極めることができます。


このレベルは、付加断熱(外断熱)なしでは到達困難
私自身、今後の温暖化による「夏型結露」のリスクを考えると、付加断熱は必須だと考えています。
例えば、沖縄のような7地域では、冷房使用時に床下の根太(木材)にカビが生える事例が増えています😱
これは、断熱材で覆われていない根太が冷やされ、床下で結露が起きてしまうのが原因です。
実は私が家づくりを考えている静岡県の一部地域も、気づけば「7地域」に区分されていました🥵
つまり、沖縄で起きているような構造内部での結露リスクが、今後この地域でも現実になると予想しています。
だからこそ、外張り断熱(付加断熱)をして、壁の内部をしっかり守る設計が求められてくるのです。
私は基礎に関しては先ほどの例の様な床断熱ではなく基礎断熱とする予定なのでその場合は根太による結露は発生しないとされています。
温暖化のスピードは想像以上に早い
10年前までは、年間冷暖房負荷25kWh/㎡でパッシブハウス認定が取れていた住宅も、
現在では同じ家が35kWh/㎡を超えてしまい、認定に届かないという状況もあります。
つまり、温暖化のスピードに合わせて住宅の断熱性能を上げる必要があるのが現状です。
補足:年間冷暖房負荷とは?
年間冷暖房負荷とは、夏は涼しく、冬は暖かく保つために必要なエネルギー量のこと。
単位は「MJ(メガジュール)」や「kWh(キロワットアワー)」で表されます。
この数値が小さいほど、省エネで快適な住まいといえます。
たとえば…
- A社の家:30kWh/㎡ → かなり省エネ!快適!
- B社の家:200kWh/㎡ → エアコン代が高くなりそう…
つまり、「UA値」や「C値」では見えにくい、実際の暮らしやすさを数値で評価できるのが「年間冷暖房負荷」です。
家づくりの本質に迫る、とても重要な指標ですので、ぜひ工務店に確認してみてください。
ちなみに私はパッシブハウス認定はとりません(とれません😅)
取得する為に高価な認定設備やこれまた高価で特殊なソフトをする為、費用対効果が低いと個人的には感じています。
ですが、今後はパッシブハウス認定の住宅に価値がつく時代が来るかもしれませんね。
④ 許容応力度計算による耐震等級3は、今や標準?
「耐震等級3相当」という言葉には注意が必要です。
大切なのは、しっかりと許容応力度計算を行い、正式に耐震等級3を取得していることです。
2025年4月からは、構造計算(許容応力度計算)の義務化が始まることもあり、今後はほとんどの住宅が正式に等級3を取得する流れになると考えられます。
私が工務店を探していた2025年1月時点では、まだホームページに「耐震等級3」と明記している会社は多くありませんでした。
補足:許容応力度計算とは?
許容応力度計算とは、「この家の構造は、どれだけの力に耐えられるのか?」を細かく算出する方法です。
作成される資料は300ページ近くに及び、非常に詳細な設計内容が記されています。
この計算を実施している住宅には、次のような安心材料があります:
- 耐震等級3に対する明確な根拠がある
- 柱や梁がどのくらいの荷重に耐えられるかを細かくチェックしている
- 構造的な信頼性が高い
一方で、壁量計算だけで済ませている家では、かつては「耐震等級3相当」と表現されていました(現在は法改正により、この「相当」表記は使われなくなりつつあります)。
性能重視の家づくりを考えている方へ
地震に強い家を目指すなら、まず確認すべきは「許容応力度計算をしているかどうか」です。
その上で、地震シミュレーションや制震ダンパーの導入も検討項目に入っていると、より安心できる住まいになるでしょう。
制震ダンパーについても触れておきます(おすすめ:Evolts)
私が特におすすめしている制震ダンパーは「Evolts(エヴォルツ)」です。
私の工務店でも標準採用されている物になります。
主な特徴はこちら:
- 寿命60年
- 60年間メンテナンス不要
- 10年保証付き
- ダブル筋交いにも設置可能
- 広い揺れの範囲で制震効果を発揮
- 地震実験9回でも性能維持(耐震等級3だけでは4回で倒壊)
- 壁倍率なし、速度依存型の制震ダンパー
※補足:壁倍率に含めてしまうタイプの制震装置は、金物が破損すると制震機能を失ってしまうため、個人的にはおすすめしません。耐力壁とは別に設置するタイプが安心です。
制震ダンパーの2タイプについて
制震ダンパーは大きく分けて、「速度依存型」と「変位依存型」の2種類があります。
速度依存型(おすすめ)
- 特徴:揺れのスピード(変形速度)に応じてエネルギーを吸収
- 該当:オイルダンパー、粘性ダンパーなど
- 利点:小さな揺れから効果を発揮し、建物へのダメージを最小限に抑える
変位依存型
- 特徴:建物が大きく変形したときにエネルギーを吸収
- 該当:鋼材ダンパー、摩擦ダンパーなど
- 注意点:大地震時には効果があるが中小地震では機能しづらく建物にダメージが残ることも
制震ダンパーは「大地震対策」としてだけでなく、「建物の長寿命化」や「揺れによる体感ストレスの軽減」にも効果的です。
Evoltsのように、初期微動から反応するダンパーは、安心感も高く、個人的に強くおすすめしたい製品の一つです。


よく採用されているミライエとの比較表です。
Evoltsの方が高寿命で微振動から反応する点が良いですが…やはり高い😅
ですがここは投資を惜しむところでも無いかと思います。
Evolts(エヴォルツ) vs MIRAIE(ミライエ)完全比較表
比較項目 | Evolts(エヴォルツ) | MIRAIE(ミライエ) |
---|---|---|
製造元 | 株式会社トキワシステム | 住友ゴム工業株式会社 |
制震方式 | オイルダンパー(速度依存型) | 高減衰ゴム(材料粘弾性型) |
揺れの反応性 | 初期微振動から反応 | 中~大きな揺れに反応 |
繰り返し地震への耐性 | 実験で9回の大地震後でも性能維持 | 正確な回数非公開だが高耐性を示す事例多数(例:能登地震で無被害) |
温度変化への耐性 | 安定している (温度に強いオイル) | 一定の影響あり (ゴム特性変化) |
設置方法の自由度 | ダブル筋交いの間にも設置可能/構造体と独立 | 耐力壁としては使えず/筋交いとは併設不可 |
壁倍率 | 無し | 無し |
寿命・耐用年数 | 60年以上(公称) | 30年目安でゴム部品の交換推奨 |
メンテナンス | 60年メンテナンスフリー | 約30年でゴム交換推奨 |
保証期間 | 10年 | 10年 |
価格(材工含む目安) | 約60万円(4本程度設置) | 約28万円(4本設置想定) |
設置数目安(一般住宅) | 4〜6本(建物形状による) | 4本程度 |


出典:住宅用制震ユニット|住友ゴムのMIRAIE(ミライエ)
⑤ 省令準耐火構造への対応は可能ですか?
この構造にすることで火災に強くなるだけでなく、
火災保険が約半額になるという大きなメリットがあります。
ただし、省令準耐火構造を後から希望すると、オプション扱いで60〜80万円の追加費用が発生するケースも。実際に2万/坪で対応可能と返信のあった工務店もありました。
そのため、最初から標準対応してもらえるかどうかを事前に確認しておくことをおすすめします。
補足:省令準耐火構造とは?
省令準耐火構造とは、「火のまわりを遅らせる工夫がされた木造住宅」のこと。
前述の通り、火災保険料が大幅に安くなるという経済的メリットもあります。
具体的には、以下のような対策が施されています。
外部からの延焼を防ぐ工夫
- 軒裏や破風に準不燃材(例:ケイカル板)を使用して、外からの火の侵入をブロック
- 通気口の隙間には防火ダンパー付きの換気部材を設置
室内での火の広がりを抑える工夫
- 天井・壁に石膏ボードを2重貼りし、30分以上の耐火性を確保
部屋の用途・仕様・部材の組み合わせによっては1重貼りでも適合するケースもあります。 - 配線や配管まわりの隙間は、防火パテや断熱キャップでしっかり封じる
各部屋をしっかり区画する工夫
- 間仕切り壁の上部にファイヤーストップ材(木材や断熱材)を施工
- 天井裏で炎が広がらないよう、ファイヤーストップ付きの天井材を使用
見るとおり、意外と多くの工夫が必要なんですね。
ただ、これらをしっかり施工しておけば、「もしもの火災」に非常に強い家になります。
【施工経験に関する質問】


⑥ 床下・小屋裏エアコンの施工経験は?
大手ハウスメーカーでは採用できませんが最近工務店で人気の設備です。僕もぜひ採用したい設備の1つです。
と言うのは今の家の床が死ぬほど冷たいので特に床下エアコンもしくはそれに準じる設備は何とか採用したい。
この質問は「実績があるか?」だけでなく、新しい技術に挑戦しているかのバロメーターになると思います。
例えば床下エアコンの場合、仮に採用出来なくても工務店から
「我々の標準の断熱仕様だと床と室内の温度差が1度しかないので安価な壁掛けエアコンで十分です」
等と具体的な数値を持って回答される様な時は頼れる工務店だと思います。
それでも私はエアコンの暖気が体にあたることが嫌いなので床下エアコン採用したいマンです。
しかしながら私の工務店の場合はパナソニックのエクリアと言う第一種熱交換器が床下エアコンの様な役割を果たすとのことで床下エアコンはやらなくても良いとのことでした。
小屋裏エアコンについては床下エアコンよりも空調計画が難しいと言われています。
やり方も様々で、
・100万円ほどかけて小屋裏に空調室を作りファンやダクトで各部屋に分配するもの
・小屋裏の空調室から自然に冷気を落とすだけの簡易的なもの
・エアコンの吸気を各部屋からダクトで引っ張る方法
等があります。
最後は私の工務店が採用しているやり方ですがこれは前述したエクリアと併用するとこで効力を発揮するのかもしれません。
ちなみにこの方法は配線計画に影響なければ一条工務店でも採用(一条を検討していた時に確認)できる位には簡易的な物の様でした。
参考リンク
個人的にはいずれ壊れる機械類を多く投入することはしたくないと思っています。
いずれにしても各部屋の温熱シミュレーションの結果を確認して真夏の室温がどのくらいになるのかを確認してから採用してもらいましょう。
⑦ 土台・間柱・天井の気流止めはやっていますか?
気流止めがないと、壁の中に暖気・冷気が逃げてしまいます。
つまりエアコン代がムダに!
僕が問い合わせた工務店の中には床下エアコンやっているけど気流止めをやっていませんという所がありました。これだとエアコンの暖気が壁の中に入っていくのでエネルギーの無駄になります。
これは省エネ住宅の基本中の基本なので、やってないところは要注意。
補足:土台・間柱・天井の「気流止め」とは?
気流止めは、空気が壁の中や天井裏を通ってしまうのを防ぐための処理です。
断熱材を入れるだけでは不十分で、すき間の処理がとても重要です。
具体的な施工例:
- 土台周り(床と壁の境目)
→ 床に貼る合板と土台の間に隙間を開けない - 間柱の上下(壁内)
→ 袋入りグラスウールや乾燥木材などを壁間に詰め込む
→ 防湿気密シートを床、天井と連続して繋げる - 天井裏(壁と天井の境目)
→ 桁まで石膏ボードを張り上げる
これらの処理を丁寧に行うことで、断熱材が本来の性能を発揮し、冬は暖かく、夏は涼しい家になります。
下図は気流止めされていないダメな例です。


出典:https://shinjukyo.gr.jp/about/
詳しくは↓の書籍が最も信頼できますが、ネット上でも概念図は出てくるので調べてみると理解が速いと思います。
【費用に関する質問】
⑧ 施主が提案する仕様書+建物規模から費用の算出が可能か?
契約後の予算オーバーを避けたい。
そのためには、契約前に概算を提示してくれる誠実さがあるか?を見ます。
もちろん施主側にも事前に建築規模と設備を仕様をある程度まとめる作業は必要になります。
↓は仕様の例です。
後は好きな外壁材、屋根、内装床材、壁材、キッチン、トイレ、洗面、フロなどの設備や必要な部屋や部屋のサイズを検討するための置きたい家具や物などを書いたリストを渡せばおおよその見積もりは出るかと思います。
それから太陽光パネルや蓄電池等の設備も忘れずに見積もってもらいましょう。
建築規模
- 延床面積 32坪
- 1F 16坪
- 2F 16坪
省エネ性能
- Ua 0.3以下(G3付近、Q1レベル4)
- ηah 2.5以上
- ηac 1.0以下
- C値 0.5以下
- 年間冷暖房負荷 30kwh/㎡以下
- 冷房設備 小屋裏
- 暖房設備 床下エアコン
- 給湯設備 エコキュート SRT-S466U
- 換気設備 第一種熱交換器 パナソニックor澄家(断熱スパイラルダクト)
- 玄関ドア ガデリウス スエーデンドア相当品
その他
- 耐震ダンバーエヴォルツ
- 省令準耐火構造
- 長期優良住宅
- Bels評価
- GX住宅
- 耐震等級3
- (Wallsat解析、許容応力計算、直下率0.75以上、偏心率0.15以下)
- 防蟻ボロンdeガード
- 地盤調査 SWS(全コア)、微動探査、砕石パイル工法、セカンドオピニオン
- 建具 枠レスハイドア(吊り戸)
- 照明 多灯分散(アレクサ対応)
シミュレーション・計画
- 各部屋温熱計画
- (部屋、階層、基礎間サーキュレーター(PAXノルテなど))
- 日射シミュレーション(温熱、日当たり)
- 換気(Co2濃度)計画(誤差10%以内)
- 通風計画
- 湿度コントロール計画
- 結露計算
設備の仕様もある程度調べておくと概算と最終見積もりの誤差も小さくなりますし、打ち合わせ中は間取りなどに専念できると思います。
また、設計士や営業に必ず契約前に
「直近数件の予算オーバーはどのくらいですか?」
「どのくらいの予算オーバーをきついと感じますか?」
と質問してみましょう。
100万以上のオーバーだとコスト管理能力は無いと判断できます。
よく
「お客さんによります」
とか
「後でお客さんからたくさん要望があって100万以上になる事があります」
と言って他責にする人がいます。私も工務店に質問するたびにこのお決まりのセリフを聞いてきました。
そういった人達はそもそも契約前に施主の隠れた要望を質問や会話から出し切るヒアリング能力がない人だと思いますので担当を変えてもらうか会社を変えた方が良いと思います。
コスト管理は施主にとっては最重要課題です。
もっとも優先するべき事柄を管理出来ない人は他の事柄も管理出来ないと容易に想像できます。
先述した見積もり様の仕様リストですが一人でやると結構大変です。この決めることリストの記事を参照に夫婦で分担して事前に調べて家造りに挑むことをお勧めします。
見積もり様の仕様リストに関して今回はキッチンを例にします。
トイレやお風呂も同様にリスト化してあげればよいかと思います。
キッチン仕様
- タカラオフェリア
- 吊り戸なしプラン
- 間口2550
- 造作対面型
- スライドタイプ
- 面材はグループ1
- ステンレストップ
- エルらくシンク(ごみポケット、まな板立て)
- かくせるホーローボックス
- たっぷりホーローキャビネット
- うちにもホーロートレイ
- オイルガードハイタイプ
また、事前に概算と最終見積もりではどのくらいの開きがあるのかは絶対に確認してください。
ここで数万以内ですと言ってくれるところは施主のやりたい事をヒアリングする能力とコストコントロール力が高いと判断できます。
逆に、「お客さんによって違いますね」とかあやふやにしようとする工務店は信用できないと思います。
一番大事なお金の話、また年間何棟も施工の実績があるのだから費用の差額は把握しているはずでので正直に話すのが誠実な態度だと思います。
⑨ 積算は施主が理解できるまで説明してくれますか?
「一式○万円」や合成単価・複合単価ではなくその中身まで説明してくれるか?
この質問は、コストに対する誠実さの指標です。今回ヒアリングをした工務店の中にはありませんでしたが工務店側の経費と利益も別途で積算してくれればかなり信頼性のある工務店だと思います。
中々自分の利益を出すところは無いと思いますが建築知識ビルダーズNo.によると利益を積算表に載せることで価格の透明性を示す事が推奨されています。
補足:積算ってなに?
積算(せきさん)とは、家づくりにかかる材料や工事の費用をひとつひとつ計算して、全体の建築費を出すことです。
たとえば…
- 木材がこれくらい必要だから〇万円
- 断熱材はこの量で〇万円
- 大工さんの日当が〇日分で〇万円
というふうに、細かく「どこにいくらかかるか」を積み上げていくイメージです。
これをもとに見積書が作られるので、積算がしっかりしていれば「なんでこの金額?」がちゃんと説明できます。
積算については私が読んだ本の中ではこの本が最も細かく分かり易かったです。興味がある方は手にとって見てください。
⑩ 施主施工・支給・指定は可能?
この質問は、工務店の柔軟性がわかる質問だと思います。
前述したとおりまったく対応してくれないという回答の会社もあれば、「支給品でも10年保証つけますよ」っていう対応のところもありました。
ここでの施主支給はタオルホルダーなどの小物ではなく施主支給サイトからキッチンやエコキュートなど大物設備の施工を伴う支給、指定になります。工務店の利益が減るので普通は嫌な顔されます。
この質問は”嫌われる質問”だと思うので心に決めた人気工務店にはしない方が良いかと思います。
補足:施主施工・施主支給・施主指定って?
よく聞く3つの言葉をカンタンに説明します!
施主施工:施主が自分で作業すること(例:壁塗りやウッドデッキづくり)
→ 先述した通り工務店によっては、作業前に施主による下地検査費用を請求されることがあります。
施主支給:施主が設備や建材を購入し、工務店に渡して取り付けてもらうこと(例:ネットで買った照明や洗面台)
→ 通常、工務店から管理費は請求されませんがこれも念の為、契約前に工務店、ハウスメーカーへ確認しましょう。
施主指定:使いたいメーカーや型番、購買ルートを指定すること(例:「このエアコンを楽天で買ってほしい」など)
→ この場合は、工務店が管理費を請求するのが一般的です。嫌がる場合は利益、管理費を乗せても良いので指定したいと交渉してみましょう。もしかするとコストは下がらないかもしれないので通常購入ルートとの差額は出してもらいましょう。
⑪ 標準仕様を妥当なコストで変更可能?
僕が例に出したのは「外壁にSGLガルバニウム鋼板を使いたい」「土台をヒバに変える」「ウルト社製の透湿防水シートやルーフィングにしたい」など。こうした要望に対応できる=様々な建材での建築が豊富&相談に乗ってくれる姿勢ありと判断できます。
また、コストの妥当性を確認するために各アイテムについて標準仕様からどのくらいのコスト差がえるのかも確認しましょう。
マニアックな建材だけではなく、例えばタカラのキッチンを使いたい、TOTOのタンクレストイレを使いたいなども⑧の要望リストで出して聞いてみると良いと思います。
要望への対応力


⑫ 断熱材の種類や厚みの変更検討は可能?
「断熱材は自己消火じゃなく完全に燃えない不燃材を使いたい」「断熱性能はG3-2.5を狙いたい」などの要望に対応できるか?
ここは「施主に寄り添ってくれる工務店かどうか」「本物の注文住宅を建築できるか」を見極めるポイントです。
これも⑧で性能を出しているのでその達成手段に選択肢があるのかを確認するのが目的です。
渡しの場合は沢山の選択肢の中から良さそうなものを選びたい性格なのでこの選択肢の有り無しは重要でした。
性能さえ担保していれば問題ないという考えの人はこういった建材の選択肢は無くても良いと思いますが、使いたい設備に関しては確認しておきましょう。キッチンが選べないと言うことがあるので質問⑧でしっかり確認しましょう。
特にタカラ、旧サンワカンパニーは定価が売値なので工務店の利益調整がやりにくく、採用できません、もしくは特別施工料金を請求します。と言ってくることことがあるので注意しましょう。
⑬ インスペクションは受け入れてくれる?
これは今回ヒアリングして回答のあった全社がOKでした。
「うちはちゃんとやってるので、第三者が来てもOKですよ!」って言えるのは信頼の証ですね。
ちなみに一条工務店を検討していた時に営業に同じ質問をしました。施主と一緒に検査する分には問題ない(断れない)との事でした。
補足:新築でもインスペクションは必要?
「インスペクション=中古住宅のチェック」と思われがちですが、新築でもインスペクションは有効です。
ここで言うインスペクションは、引き渡し前に第三者のプロが建物をチェックするサービスのこと。
・ 壁の傾きやひび割れがないか
・ 床下や屋根裏に問題がないか
・ 図面通りに工事がされているか
などを細かく確認してくれます。
建てた後に「不具合が見つかった…」となると、直すのが大変&トラブルの元になることも。
だからこそ、引き渡し前にプロの目で最終チェックしておくと安心!
「建築ミスを見逃さないための保険」として、インスペクションを検討しておくと安心感が違います。
さくら事務所が大手だと思いますが個人的にはイエンゴのインスペクションが価格も安いですし図面の確認から入ってくれるので良さそうだなぁとは思っています。
ただ口コミが圧倒的に少なすぎるのがネックですね。私が家づくりを検討し始めた8年前には住宅に関する知識がなかったのでここにお願いしようとしていました。
インスペクションする人の経歴も重要です。現役の設計士であるか?年間何棟の実績があるのかを確認しましょう。数年も現場から離れている元設計士のような方は避けるのが賢明だと思います。
私も分野の違う設計士ですが現場から離れた人(ご意見番)の発言は時代に追いついていない事が多いという印象です。
⑭ 建物と外構はセットで提案はしてくれる?
これも質問が返ってきた工務店は全てOKでした。
外構計画を上手くしてカーテンレスな暮らしたい方はマストな質問だと思います。
また、上手に内と外を繋げた建築はかっこよいですよね。
そんな訳で見積もりは外構とセットで出してもらいましょう。
見積もりの中身については自分で探してきた外構屋と必ず比較して下さい。
一般的にハウスメーカーの外構見積もりは割高になる傾向があるようです。
ハウスメーカーの利益が4割だとすると300万の外構費用が420万になってしまします。
工務店経由でも当然利益が上乗せされるケースがあると思います。
外構は後の方に決めがちですが基礎が完成する頃には決めておいたほうが良いです。
逆に基礎が完成しないと外構屋は計画できないので基礎ができていないのに見積もりを出させるような事はしないようにして下さい。
今回もらった実際の回答(比較表)
以下に、各社の対応可否を「〇(対応可)」「△(条件付き・検討可)」「×(不可)」で表にまとめました。先述した通りやはり⑧の施主施工、支給、指定に関する質問が工務店の素の対応がもっとも見れたと思います。実際に施主支給をするしないに関わらず質問してみることをお勧めします。
工務店の優劣がつきにくい場合、得点表にすると分かり易いかと思います。
このリストの工務店の場合、2位のF社と3位のH社に伺って検討を進めて経験値を貯めたところで1位のD社に行くのが良いかと思います。
ハウスメーカーではここで値引き要望が出来ますが工務店では一般的には値引きが出来ません。
ただし私の工務店のようにオープンハウスとして3ヶ月貸してくれたら100万値引きますよとするところもあるので予算調整の手段があるのか否かは聞いておきましょう。
こんな感じで候補を絞っていきます。実際に足を運ぶ工務店はコミュ力の低い私にとっては3社くらいが限界かと思っています。。。
会社の同僚などから「10社回ったよ」とか聞きますがほんとすごいと思います。そういえばこのタイプの人の社内での出世は早い気がする…。
番号 | 質問内容 | A社 | B社 | C社 | D社 | E社 | F社 | G社 | H社 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 〇3点、△1点、×0点 | 17点 | 32点 | 34点 | 42点 | 33点 | 38点 | 34点 | 36点 |
① | 省令準耐火構造は可能ですか? | △ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
② | 換気、明度(日当たり)、地震シミュレーション、結露計算は可能でしょうか? | △ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
③ | 年間冷暖房負荷30kWh/㎡を目指せますか? | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △ |
④ | 施主が要望する断熱材の種類、厚みの検討は可能でしょうか? | × | △ | 〇 | 〇 | △ | 〇 | △ | 〇 |
⑤ | 土台、間柱、天井の気流止めはやっていますか? | × | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △ |
⑥ | 提案仕様書と建物規模からおおよその費用は出せるでしょうか? | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | 〇 |
⑦ | 積算を施主が理解できるまで説明可能ですか? | × | 〇 | 〇 | 〇 | △ | △ | △ | 〇 |
⑧ | 施主施工、指定、支給は可能でしょうか? | × | △ | × | 〇 | × | △ | 〇 | △ |
⑨ | 建物と一体化した外構の提案はしてくれますか? | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
⑩ | 標準仕様を妥当なコストで変更可能ですか? | × | × | △ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
⑪ | インスペクションを受け入れてもらえますか? | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
⑫ | 床下、小屋裏エアコンはやっていますか? | × | 〇 | 〇 | 〇 | △ | 〇 | △ | 〇 |
⑬ | 許容応力度計算による耐震等級3は標準ですか? | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
⑭ | BELS等のエコ評価の第三者認定が取得可能ですか? | 〇 | 〇 | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
よくある質問(FAQ)


Q. この質問って失礼じゃない?
→ 丁寧に聞けば問題なしです。むしろ意識の高さが伝わります。
施主施工、支給と見積に関するの質問以外は積極的に回答がありました。
Q. 14個も聞くのは面倒…
→ 気になるカテゴリだけでもOKです。特に「費用の透明性」と「施主支給」は個人的には重要だと思います。
ここまで回答もらえたら、次のステップへ
ここまで質問して、それなりに回答をもらえたら「じゃあ一度会ってみようかな」という段階に。
僕の場合は、打ち合わせをなるべく減らしたい派なので、候補となる工務店を厳選してメールでのやりとりをしながら更に選定しました。でもある程度絞った(今回だと9社)ところで直接会ってフィーリングを確かめるのもアリだと思います(私には難しそうですが!)
まとめ:この14の質問が「後悔しない家づくり」の鍵になる
質問送信のテンプレート例
件名:住宅性能およびその他の問い合わせ
お世話になっております。
貴社の高性能な住宅に強く関心を持っております。
ホームページを拝見しましたが、下記点について不明な点がありましたので、メールにて確認させてい下さい。
大変お手数ですが、以下の質問にご回答いただけますと幸いです。
(以下14の質問を箇条書きで)
何卒よろしくお願いいたします。
工務店選びは、人生に一度の大きな選択。
パンフレットやHPの表面だけでは、本当に自分の理想を叶えられるかは分かりません。
だからこそ、契約前にこの「14の質問」で相手の実力・対応力・誠実さを見極めてください。
✔ 契約後に「できません」と言われるリスクを減らす
✔ 自分の要望に真摯に向き合ってくれるかを見抜ける
✔ 工務店、ハウスメーカー選びで後悔しない
あなたの家づくりが、最高のスタートを切れますように。









