契約前に確認必須!失敗しない工務店選びのための14の質問集とは?

・工務店選び

ピーナッツ<br>インコ
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前回のリサーチで理想の工務店は絞れてきたけど…正直ここからどう選べばいいのか迷ってて

わくさん
わくさん

わかる。うちもその段階が一番悩んだよ。でも“この質問”をしたら一気に見極めが進んだんだ


こういった悩み、僕も家づくりを始めたばかりの頃は、ネットで調べるだけでは限界があり、どこも良さそうに見えて迷走しました。

でも、ある方法を使ったら、理想の家を叶えてくれる本気の工務店がちゃんと見えてきたんです。それが実際に会う前に「ある14の質問」をすること

この記事では、僕が実際に9社へ投げかけて選定に役立った14の質問を、その意図やチェックポイントまで含めて徹底解説しています。これらの質問は僕の1000枚のA4資料から厳選したものです。

読み終える頃には、「本当に信頼できる工務店」の見極め方がしっかりわかり、後悔しない家づくりの第一歩を踏み出せるようになりますよ!


  1. 【結論】契約前に「対応力」がわかれば安心して前に進める!
    1. 実際にやってみた結果:9社中の反応
    2. 質問送信のテンプレート例
  2. 【理由】なぜこの14の質問が有効なのか?
  3. 【具体例】14の質問とその狙いを解説!
    1. 【性能に関する質問】
      1. ① BELSなどの第三者認定は取得できますか?
      2. 補足:BELS(ベルス)ってなに?
      3. ② 温熱・電気代・換気・明度・地震シミュレーションは可能ですか?
      4. ③ 年間冷暖房負荷30kWh/㎡の家を建てた実績は?
      5. 補足:年間冷暖房負荷ってなに?
      6. ④ 許容応力度計算による耐震等級3は標準?
      7. 補足:許容応力度計算ってなに?
      8. ⑤ 省令準耐火構造への対応は可能ですか?
        1. 補足:省令準耐火構造とは?(具体的な施工例付き)
        2. 具体的な施工例:
    2. 【施工経験に関する質問】
      1. ⑥ 床下・小屋裏エアコンの施工経験は?
      2. ⑦ 土台・間柱・天井の気流止めはやっていますか?
        1. 補足:土台・間柱・天井の「気流止め」とは?(具体的な施工例付き)
        2. 具体的な施工例:
    3. 【費用に関する質問】
      1. ⑧ 施主が提案する仕様書+建物規模から費用算出可能?
      2. ⑨ 積算は施主が理解できるまで説明してくれますか?
      3. 補足:積算ってなに?
      4. ⑩ 施主施工・支給・指定は可能?
        1. 補足:施主施工・施主支給・施主指定って?
      5. ⑪ 標準仕様を妥当なコストで変更可能?
    4. 要望への対応力
      1. ⑫ 断熱材の種類や厚みの変更検討は可能?
      2. ⑬ インスペクションは受け入れてくれる?
      3. 補足:新築でもインスペクションは必要?
      4. ⑭ 建物と外構はセットで提案はしてくれる?
  4. 今回もらった実際の回答(比較表)
  5. よくある質問(FAQ)
  6. ここまで回答もらえたら、次のステップへ
  7. まとめ:この14の質問が「後悔しない家づくり」の鍵になる

【結論】契約前に「対応力」がわかれば安心して前に進める!

先に結論を言っちゃいます。

家づくりって、性能・コスト・デザインの3つをどうやってバランスよく実現するかが大切。
でも、どんなにHPや資料が立派でも、「その工務店がそれに対応してくれるのか」は聞いてみないとわかりません。

そこで効果的なのが、今回紹介する14の質問。

これはただの「質問」じゃなくて、

・ 高性能住宅に対する知識
・ カスタマイズ対応の柔軟さ
・ コストに対する誠実さ


…そういったものがにじみ出るリトマス試験紙のような質問なんです。


実際にやってみた結果:9社中の反応

筆者が実際にこの14の質問を送ったところ、

  • 4社が「ほぼ対応不可」
  • 1社が「返信なし」
  • 4社が「ある程度対応可能」

という結果でした。つまり、半分の工務店は実際に質問して判断できていなければ、理想の家づくりが難しかったということ。

質問送信のテンプレート例

件名:住宅性能および対応内容についてのご確認

お世話になっております。
貴社の高性能な住宅に強く関心を持っております。
ホームページを拝見しましたが、下記点について不明な点がありましたので、メールにてご確認させていただきます。

大変お手数ですが、以下の質問にご回答いただけますと幸いです。
(以下14の質問を箇条書きで)

何卒よろしくお願いいたします。

【理由】なぜこの14の質問が有効なのか?

僕は今まで9社の工務店にこの質問を送って、しっかり返答をもらいました。
その中でわかったのは、ちゃんとした工務店ほど丁寧に答えてくれるってこと。

逆に「出来ますが、条件が・・・」で条件をてんこ盛りに要求してくる工務店は、契約後もあまり期待できないかも。

例えば「壁をDIYでペイントしたい」と要望を出したら「下地の程度の判断がつかないので施主検査をお願いします。ただし施主検査の立ち入り料金を別途もらいます」など融通が利かない回答をもらうこともありました。

設備などの施主支給に関しても「いつもの業者を使いたいので出来ません」といった回答から「過去に何回もやっているので問題ないです。保障についても10年付けますよ」といった回答まで様々でした。

質問への回答は、その会社の「家づくりに対する姿勢」がものすごくよく出ます。

つまりこの質問集は、**工務店を見極めるための“最後のフィルター”**とも言えるんです。


【具体例】14の質問とその狙いを解説!

では早速、僕が実際に使った14の質問を、ひとつずつ掘り下げて解説していきます。

【性能に関する質問】


① BELSなどの第三者認定は取得できますか?

これは、住宅の省エネ性能を「お墨付き」として見える化できる仕組み。
取得できる=家の価値が数値で証明されているってことです。

不動産的な資産価値にも影響するので、将来的な売却や相続時にも有利になります。

補足:BELS(ベルス)ってなに?

BELS(ベルス)=建物の「省エネ性能」を見える化した評価のことです。
「Building-Housing Energy-efficiency Labeling System」の略で、★1~★5で評価されます。

たとえば、
・★5なら断熱・省エネ性能がとても優れている住宅
・★3なら平均的な性能、といった感じで比較がしやすくなります。

カンタンに言うと、住宅版の「燃費ラベル」みたいなものです!

「うちはBELS★5です!」と書いてある工務店は、性能にちゃんと自信を持っている証拠。家づくりの判断材料にもなりますよ!


② 温熱・電気代・換気・明度・地震シミュレーションは可能ですか?

「断熱材が厚いです!」だけでは、本当の快適さはわかりません。
ここで重要なのがシミュレーション。

  • 日当たりが悪ければエアコン代が激増
  • 換気が不十分だとCO2濃度が上昇して健康リスクに
  • 地震に弱い間取りを回避するには構造計算と解析が必須

この質問に答えられるかで、設計の根拠の有無が見えてきます。


③ 年間冷暖房負荷30kWh/㎡の家を建てた実績は?

これは断熱性能のゴール地点、「パッシブハウス」に近い指標。
単なるUa値よりも、実際のエネルギー消費をベースに話ができるか?を確認できます。

このレベルは付加断熱(外断熱)をしないと達成できないレベルです。
僕は個人的に今後の温暖化による壁内の夏型結露対策として付加断熱はマストだと思っています。

補足:年間冷暖房負荷ってなに?

年間冷暖房負荷とは、1年間で家を夏は涼しく、冬は暖かく保つために必要なエネルギー量のことです。
単位は「MJ(メガジュール)」や「kWh」で表されます。

この数値が小さいほど、省エネで快適な家ってことになります!

たとえば…

  • A社の家:年間冷暖房負荷 30kWh/㎡ → かなり省エネ!
  • B社の家:年間冷暖房負荷 200kWhkWh/㎡ → エアコン代が高くつきそう…

つまり、「UA値」や「C値」だけじゃ見えない、本当に暮らしやすいかどうかを数値でチェックできる便利な指標です。


④ 許容応力度計算による耐震等級3は標準?

「耐震等級3相当」はNGワード。
きちんと構造計算をして等級3を取得しているのが重要です。

2025年4月以降は、構造計算が義務化される背景もあり、ここはほよど大丈夫だと思います。

補足:許容応力度計算ってなに?

許容応力度計算とは、家の構造が「どれくらいの力に耐えられるか」をちゃんと数字で計算する方法です。地震や台風のときに、家が安全かどうかを確認するための“構造の健康診断”みたいなものですね。

この計算をしている家は、

  • 耐震等級3の「根拠」がある
  • 柱や梁がどれだけの荷重に耐えられるかを細かくチェックしてる
  • 構造の信頼性が高い

といった安心ポイントが揃っています!

逆に、壁量計算だけで済ませている家は、耐震等級3と書かれていても“見かけだけ”ということも…。
性能重視の家づくりなら、ぜひ「許容応力度計算してるか?」もチェックしておきましょう!


⑤ 省令準耐火構造への対応は可能ですか?

この構造にすることで、火災保険が半額になる可能性もあります。


⑦で話をする気流止めと同じように壁内で火が回り込まないように断熱材や木材を挟み込んでファイヤーストップ構造としたり換気ダクトの内部から火が回り込まないように防火ダンパーを仕込むなどの設計です。


でも後から要望するとオプションとして60~80万円増しになるので、標準対応できるか要チェック!

補足:省令準耐火構造とは?(具体的な施工例付き)

省令準耐火構造は、火事が起きても延焼を遅らせる工夫をした木造住宅のことです。
火災保険が大幅に安くなるというメリットもあります。

具体的な施工例:
  • 外壁や屋根裏への延焼を防ぐ工夫
    → 軒裏や破風部分に準不燃材(例:ケイカル板)を使用して延焼を防止
    → 隙間のある換気口には防火ダンパー付き部材
    を使って火の侵入をブロック
  • 室内での火の広がりを防ぐ工夫
    → 石膏ボードを天井・壁に全面2重貼りして、30分以上の耐火性能を確保
    → 配線・配管まわりは防火パテや断熱キャップでスキマを埋めておく
  • 各部屋ごとに区画する工夫
    → ファイヤーストップ材(木材や断熱材)で間仕切り壁の上部を区切る
    → 炎が天井裏に回らないように、ファイヤーストップ付きの天井材を使用

これらの施工をきちんと行うことで、「もしもの火災」に強い家になります


【施工経験に関する質問】

⑥ 床下・小屋裏エアコンの施工経験は?

高断熱高気密住宅で人気の設備ですね。僕もぜひ採用したい設備です。
この質問は「実績があるか?」だけでなく、新しい技術に挑戦しているかのバロメーターになります。


⑦ 土台・間柱・天井の気流止めはやっていますか?

気流止めがないと、壁の中に暖気・冷気が逃げてしまいます。
つまりエアコン代がムダに!

僕が問い合わせた工務店の中には床下エアコンやっているけど気流止めをやっていませんという所がありました。

これは省エネ住宅の基本中の基本なので、やってないところは要注意。

補足:土台・間柱・天井の「気流止め」とは?(具体的な施工例付き)

気流止めは、空気が壁の中や天井裏を通ってしまうのを防ぐための処理です。
断熱材を入れるだけでは不十分で、すき間の処理がとても重要です。

具体的な施工例:
  • 土台周り(床と壁の境目)
    → 気密パッキンや気密シートを土台と柱の間に挟み、外気の侵入を防ぐ
  • 間柱の上下(壁内)
    → グラスウールの端部をウレタンフォームで埋めて、上下方向の空気の流れをシャットアウト
    → 防湿気密シートを柱間にしっかりタッカー留めして空気が動かないようにする
  • 天井裏(壁と天井の境目)
    → 小屋裏と壁内がつながらないように、断熱ボードをL字に施工して区切る
    → 天井断熱の場合、天井と壁の交点に**気流止め材(硬質断熱材など)**を挿入

これらの処理を丁寧に行うことで、断熱材が本来の性能を発揮し、冬は暖かく、夏は涼しい家になります

【費用に関する質問】


⑧ 施主が提案する仕様書+建物規模から費用算出可能?

契約後に「そんなにかかるの!?」を避けたい。
そのためには、契約前に概算を提示してくれる誠実さがあるか?を見ます。
もちろん施主側にも事前に建築規模と設備を仕様をある程度まとめる作業は必要になります。

まとめ方に関しては・・・結構な分量の記事になると思いますのでいつかまとめたいと思います。


⑨ 積算は施主が理解できるまで説明してくれますか?

「一式○万円」や合成単価・複合単価ではなくその中身まで説明してくれるか?
は、コストに対する誠実さの指標です。今回の工務店の中にはありませんでしたが工務店側の経費と利益も別途で積算してくれればかなり信頼性のある工務店だと思います。

補足:積算ってなに?

積算(せきさん)とは、家づくりにかかる材料や工事の費用をひとつひとつ計算して、全体の建築費を出すことです。

たとえば…

  • 木材がこれくらい必要だから〇万円
  • 断熱材はこの量で〇万円
  • 大工さんの日当が〇日分で〇万円

というふうに、細かく「どこにいくらかかるか」を積み上げていくイメージです。

これをもとに見積書が作られるので、積算がしっかりしていれば「なんでこの金額?」がちゃんと説明できます。


⑩ 施主施工・支給・指定は可能?

この質問は、工務店の柔軟性と信頼度がよく出る質問。
前述したとおりまったく対応してくれないという回答の会社もあれば、「支給品でも10年保証つけますよ」っていう神対応のところもありました。

ここでの施主支給はタオルホルダーなどの小物ではなく施主支給サイトからキッチンやエコキュートなど大物設備の施工を伴う支給になります。工務店の利益が減るので普通は嫌な顔されます。
この質問は”嫌われる質問”だと思うので心に決めた人気工務店にはしない方が良いかと思います。

補足:施主施工・施主支給・施主指定って?

よく聞く3つの言葉をカンタンに説明します!

施主施工:施主が自分で作業すること(例:壁塗りやウッドデッキづくり)
 → 工務店によっては、作業前に下地検査費用を請求されることがあります。

施主支給:施主が設備や建材を購入し、工務店に渡して取り付けてもらうこと(例:ネットで買った照明や洗面台)
 → 通常、工務店から管理費は請求されません

施主指定:使いたいメーカーや型番を指定すること(例:「このエアコンを使いたい」など)
 → この場合は、工務店が管理費を請求するのが一般的です。


⑪ 標準仕様を妥当なコストで変更可能?

僕が例に出したのは「土台をヒバに変える」「ウルト社製の透湿防水シートやルーフィングにしたい」など。こうした要望に対応できる=様々な建材での建築が豊富&相談に乗ってくれる姿勢ありってことです。

要望への対応力


⑫ 断熱材の種類や厚みの変更検討は可能?

「断熱材は自己消火じゃなく完全に燃えない不燃材を使いたい」「断熱性能はG3-2.5を狙いたい」などの要望に対応できるか?

ここは「施主に寄り添ってくれる工務店かどうか」「本物の注文住宅を建築できるか」を見極めるポイントです。


⑬ インスペクションは受け入れてくれる?

これは全社がOKでした。
「うちはちゃんとやってるので、第三者が来てもOKですよ!」って言えるのは信頼の証ですね。

補足:新築でもインスペクションは必要?

「インスペクション=中古住宅のチェック」と思われがちですが、新築でもインスペクションは有効です

ここで言うインスペクションは、引き渡し前に第三者のプロが建物をチェックするサービスのこと。

・ 壁の傾きやひび割れがないか
・ 床下や屋根裏に問題がないか
・ 図面通りに工事がされているか

などを細かく確認してくれます。

建てた後に「不具合が見つかった…」となると、直すのが大変&トラブルの元になることも。

だからこそ、引き渡し前にプロの目で最終チェックしておくと安心!

「建築ミスを見逃さないための保険」として、インスペクションを検討しておくと安心感が違います。


⑭ 建物と外構はセットで提案はしてくれる?

これも全社OK。
カーテンレスな暮らしたい方はマストな質問だと思います。
また、上手に内と外を繋げた建築はかっこよいですよね。


今回もらった実際の回答(比較表)

以下に、各社の対応可否を「〇(対応可)」「△(条件付き・検討可)」「×(不可)」で表にまとめました。感覚的ですが⑧の施主施工、支給に関して工務店の素の対応がもっとも見れたと思います。
実際に施主支給をするしないに関わらず

番号質問内容A社B社C社D社E社F社G社H社
省令準耐火構造は可能ですか?
換気、明度(日当たり)、地震シミュレーション、結露計算は可能でしょうか?
年間冷暖房負荷30kWh/㎡を目指せますか?×
施主が要望する断熱材の種類、厚みの検討は可能でしょうか?×
土台、間柱、天井の気流止めはやっていますか?××
提案仕様書と建物規模からおおよその費用は出せるでしょうか?
積算を施主が理解できるまで説明可能ですか?×
施主施工、指定、支給は可能でしょうか?××
建物と一体化した外構の提案はしてくれますか?
標準仕様を妥当なコストで変更可能ですか?××
インスペクションを受け入れてもらえますか?×
床下、小屋裏エアコンはやっていますか?×
許容応力度計算による耐震等級3は標準ですか?
BELS等のエコ評価の第三者認定が取得可能ですか?×

よくある質問(FAQ)

Q. この質問って失礼じゃない?
→ 丁寧に聞けば問題なし。むしろ意識の高さが伝わります。
  施主施工、支給と見積に関するの質問以外は積極的に回答がありました。

Q. 14個も聞くのは面倒…
→ 気になるカテゴリだけでもOK。特に「費用」と「対応力」は重要。
 質問の中身はいずれ深ぼっていきたいと思います。

ここまで回答もらえたら、次のステップへ

ここまで質問して、それなりに回答をもらえたら「じゃあ一度会ってみようかな」という段階に。

僕の場合は、打ち合わせをなるべく減らしたい派なので、候補となる工務店を厳選してメールでのやりとりを重視しました。でもある程度絞ったところで直接会ってフィーリングを確かめるのもアリだと思います。


まとめ:この14の質問が「後悔しない家づくり」の鍵になる

工務店選びは、人生に一度の大きな選択。
パンフレットやHPの表面だけでは、本当に自分の理想を叶えられるかは分かりません。

だからこそ、契約前にこの「14の質問」で相手の実力・対応力・誠実さを見極めてください。

✔ 契約後に「できません」と言われるリスクを減らす
✔ 自分の要望に真摯に向き合ってくれるかを見抜ける
✔ 工務店選びで他人と差がつく

あなたの家づくりが、最高のスタートを切れますように。

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