【注文住宅】初回見積もり時に工務店へ渡した8つの資料とは?

・工務店選び
ぴーなっつどり
ぴーなっつどり

まだ何も決まってないけど、とりあえず見積もりお願いして大丈夫かな…

わくさん
わくさん

うちは最初に色々資料を渡したよ。伝えたいことが一発で伝わるからオススメだよ。

こんにちは。

今回は、初めて工務店から見積もりを取る際に、私が実際に用意して渡した資料について詳しくご紹介します。

はじめての見積もり依頼、何を渡せばいい?

実際に私が工務店に渡した“8つの資料”をすべて公開!

家づくりを始めてまず悩むのが、「最初の見積もりってどう出してもらえばいいの?」ということ。
いざ工務店と話す段階になっても、「何を伝えたらいいのか分からない…」「どこまで準備すればいいの?」と不安になる方は多いのではないでしょうか。

この記事では、私が実際に工務店へ初回見積もりを依頼した際に用意した「8つの資料」を、具体的な中身とともにご紹介します。
「伝える順番」「共有のタイミング」「注意すべきポイント」など、実体験だからこそ気づけたポイントも交えながら、これから家づくりを始める方にも役立つ内容をお届けします。

「いきなり営業されるのはちょっと…」「でもきちんと見積もりは取りたい」
そんな方にこそ読んでいただきたい情報です。

工務店との接触パターン

私が工務店と接触する順序はおおよそ以下の通りです。

  1. 構造見学会に参加
  2. モデルルーム見学会に参加
  3. 完成見学会に参加

2のモデルルーム見学会の際に、落ち着いて話ができる時間があるので、紙で資料を持参し、

  • 「こんなもの作ってます」
  • 「必要であればメールで送付します」

と伝えるようにしていました。

その場で詳しく説明するのも良いのですが、せっかくのモデルルームをじっくり見学したいので、見学を優先し、資料には目を通してもらい不明なところは質問してもらうという形式にしました。

資料を渡す前にやるべき大事なこと

資料を渡す前に、私のような失敗を避けるために必ずやっておいた方がいいのが、「予算感を先に伝えること」です。

たとえば、

「一条工務店のi-smart程度の予算を検討しています」

というように伝えると、予算(坪単価)だけでなく、目指す住宅性能も工務店に伝わります。

一条工務店のように見積もり情報がネット上に多く出ている会社を基準にすれば、工務店側も確認がしやすく、イメージの共有がスムーズです。確認の仕方については、こちらの記事を参考にしていただければと思います。

構造見学会では資料を見せないほうがよい理由

①の構造見学会の段階では、相手(工務店)の人柄も分からないため、個人情報の多い資料を渡すのは避けたほうが良いです。その場で見せるのも「送ってほしい」と言われるので避けたほうが良いと思います。

私は、見学後にパートナーと車の中で話し合ってから、資料を共有するかどうかを決めていました。個人情報なので、可能な限り共有範囲を限定したいと考えています。


私が工務店に渡した資料一覧(全8種)

実際に共有した資料は以下の8点です。
一部リストをダウンロードできるようにしておきました!

  • ①〜④:見積もりに必要な住宅の「サイズ感」などの把握に重要
  • ⑤〜⑧:主に動線やライフスタイルの把握に役立つ資料(見積もり段階では不要なことも)

資料① 基本情報

氏名、年齢、職業、予算などの基本情報に加え、趣味やこれまでの住まいの履歴、簡単なアンケートをリスト化しました。

多くの工務店でヒアリングシートの記入を求められるため、あらかじめまとめておくと便利です。

まずは基本情報から。
予算や借入先なんかは相手が一番知りたい情報だと思います。
別紙とあるのは後で紹介するリストです。

続いてライフスタイル・将来のことについて。
間取りや動線を検討する際の参考になります。

好き嫌い·得意と苦手について。
書き出す事で間取りづくりに生かしてもらいます。

趣味と仕事について。
ココは筆が走ります!

これまでの住まいについて。
設計者に悪かったところを対策してもらい良かったところは取り入れてもらいましょう。

その他アンケートです。
自分と向き合うことで本当に欲しい暮らしが見えてきます。
項目が多いので画像が途中で切れています。詳細はエクセルを確認ください。

エクセルのシートをダウンロードできるようにしておきました。


資料② 求める住宅性能

希望する以下のような性能について記載しました。

  • 省エネ性能
  • 耐震性
  • 耐火性
  • 防蟻対策
  • 気密性能 など

難しい場合は「一条工務店のi-smart相当」や「ハグミー相当」など、参考住宅を記載すると分かりやすくなります。

私の場合、当初は断面図(矩計図もどき)を自作し、使いたい建材まで記入しましたが、逆にトラブルの元になったので、数字ベースでの提示をおすすめします。

トラブルって?

それぞれの建材には標準構造があるのでそういったところをめちゃくちゃダメだしされます。
あと、希望の建材のネガティブトークが始まります。

そんなトラブルの元。うっすら↓に載せておきます。

提示した数値の一例

  • Ua値:0.3以下(G3付近、Q1レベル4)
  • ηah:2.5以上(※)
  • ηac:1.0以下(※)
  • C値:0.5以下
  • 年間冷暖房負荷:30kWh/㎡以下

その他にも希望として以下の内容も加えました。

  • 耐震ダンパー(例:エヴォルツ)
  • 省令準耐火構造
  • 長期優良住宅
  • BELS評価、GX住宅
  • 耐震等級3(許容応力度計算、直下率0.75以上、偏心率0.15以下 など)
  • 防蟻:ボロンdeガード使用希望
(※)ηAH(暖房期平均日射熱取得率)とは?

ηAHは、冬季における日射熱の取得性能を示す数値です。

  • 意味:冬の暖房期に、窓や外壁などの外皮を通じて、どれだけの太陽熱を室内に取り込めるかを表します。
  • 数値の見方:値が高いほど、太陽の熱を効率よく取り入れられるため、暖房負荷を軽減できます。

(※)ηAC(冷房期平均日射熱取得率)とは?

ηACは、夏季における日射熱の遮蔽性能を示す数値です。

  • 意味:夏の冷房期に、窓や外壁などの外皮を通じて、どれだけの太陽熱の侵入を防げるかを表します。
  • 数値の見方:値が低いほど、太陽の熱を遮断できるため、冷房負荷を軽減できます。

高性能住宅で目指すべきηAH・ηACの目安

高性能住宅を目指す際の、一般的な目標値は以下の通りです:

  • ηAH(暖房期)2.5以上
  • ηAC(冷房期)1.0以下

これらの数値を目指すことで、冬は太陽の熱を効果的に取り入れて暖かく、夏は太陽の熱を遮って涼しい、快適な住環境を実現できます。

Ua値は常に電気代削減に貢献、η値は短時間で大きく電気代に貢献。
こんなイメージなのでη値にもこだわっていきたいです。
(断熱等級6以上の性能だとUa値よりもη値の方が電気代に影響するそうです)


資料③ 求める部屋とサイズ感

希望する部屋の種類と、そのサイズ感について記載しました。

部屋のサイズを数値で出すのが難しい場合は、

  • その部屋に置きたい家具
  • どのような用途で使う予定か

を記載しました。それぞれの要望に優先順位をつけておくと、設計士にも伝わりやすくなります。

各部屋の要望書 建築サイズ検討用

★ できれば (手段)
★★ やりたい
★★★ どうしても

間取りの提出はNG。でも「描くこと」には意味がある

「間取りは自分で描かなくても大丈夫」とよく言われますが、私はあえて自分で描いてみることをおすすめします。理由は以下の通りです。

  • 必要な土地の広さや空間の優先順位を把握できる
  • 自分の要望が整理され、設計士との打ち合わせがスムーズになる
  • 他人が描いた間取りにも建設的な意見が出せるようになる

つまり、間取りを描く過程自体が自己分析であり勉強になると思います。
もちろん、道路が土地のどの方角に接しているかによって、間取りは大きく変わります。
ですが、すでに自分の価値観や優先順位がはっきりしていれば、そうした変化にも柔軟に対応できるはずです。


設計士にすべてを委ねるのは危険?

私の場合、15年一緒に暮らしている妻とでさえ「言った・言わない問題」が絶えません。
それが数回しか会ったことのない設計士さん相手なら、意思疎通が難しくなるのも当然です。

「イメージがうまく伝わらなかった」「伝えたけど反映されてない」
そんな行き違いを防ぐためにも、間取りに対する最低限の知識と自分なりの設計意図は持っておきたいと思いました。


ただし、自作の間取りを提出するのは逆効果かも…

ここで注意点。
自分で描いた間取りをそのまま設計士に提出するのはおすすめしません。

理由は以下の通りです:

  • 設計士によっては、細かい粗探しをされてしまい、打ち合わせが消耗戦に…
  • 耐震性や法規を無視した素人の案が、そのまま採用されるリスクがある
  • 施主案に引っ張られて、設計士本来の発想力が制限される可能性も

なので私は、自作間取りは「頭の中の棚卸し」として活用しつつ、あくまで参考資料として扱うようにしました。

自作間取りに関する私の失敗についてはこちらの記事にまとめています。
(↓がその間取りです。こちらもうっすら載せておきます。)


私の間取り作成ステップ

ちなみに私が行った間取り検討の手順は以下の通りです:

① 近隣の分譲地サイズをエクセル上で再現し、駐車場を配置
② 必要な各部屋の大きさをエクセルで再現
③ 部屋をパズルのように組み合わせて配置検討

エクセルのセルを正方形に調整し、1マス=455mm(1.5尺)として作図しました。
家の大まかな形状は1.で決まり、あとはその中でパズルのように試行錯誤する流れです。

①をやらずに進めてしまうと無限の組み合わせが出来てしまい大変です。
①から始めるのが効率的に進めるポイントです。

結果的に約60パターン描いても、満足のいく案にはならず(泣)。
でもこの過程があったからこそ、設計士さんとの打ち合わせがラクになると信じています。


資料④ 持ち物リスト

持ち物は以下の様な測り方でおおよその量を把握しました。

  • 書籍 → 本棚の長さ
  • 服 → ハンガーにかけている場合、その長さ、収納ボックスの個数
  • 雑貨 → 収納ボックス換算の量
  • 外物置 → サイズ

写真を添えることで設計士に伝わりやすくなります。この資料は⑥と一緒に作成しました。

週末2日ほどあれば作れるボリュームですが、少々大変です。設計士に家まで来てもらって把握してもらう方法もありますが、短時間では伝わりきらないと感じたため、自作を選びました。

例:下記リストのダイニングの服1260mm(緑塗部)について
 高さ300mm、奥行き500mmの収納ボックスに換算して横の長さが1260mmあるという意味です。
 衣類合計は23720mm(ざっくり緑塗のセルを合計)、W(横幅)450mmの収納ボックスだと
 23720/450≒42
 という事で42個の衣類収納ボックスを収めるスペースが必要と出てきます。
 ・・・断捨離しろよって自分でも思います。

家電は別途リスト化します。
各部屋のコンセントの数を計画する時にも役立ちます。


資料⑤ 要望リスト

日々の家事、生活、育児、趣味に関する悩みや希望をリストアップしました。

これらの要望は、間取りの工夫で解決できることが多いため、設計士にしっかりと伝えるべき内容です。


資料⑥ 現住まいの間取り

現在住んでいる一軒家(賃貸)の図面を自作しました。

レーザー測定器を使ったことで、正確に早く作成できたので、本当に助かりました。

今後、設計士から新しい間取り提案が来た際に、現住まいと寸法を比較する基準にもなります。

「今より広いか狭いか」の感覚を、数字で把握しておくと非常に便利です。図面のイメージが分かるように、ぼかしたものを↓に掲載しています。

間取り全体図

庭の物置や庭自体の広さも測定しています。

全体図が小さくてわかりずらいので右下の部屋の拡大図です。
収納の中も開いて写真にとることで収納計画に生かしてもらいます。


資料⑦ 現住まいの不満・満足点

パートナーと家の中を見ながら、出てきたコメントをリスト化しました。

多くは「不満点」ですが、これを間取りで解消してもらうことで、満足度の高い家づくりにつながると考えています。

部屋を見ながら書き出すと結構ありました。
良い点は〇、悪い点は×としてリスト化しました。
載せきれないので気になる方はエクセル資料を参照ください。


資料⑧ 行動リスト

生活動線を考えるために必要な資料です。

特に「朝の忙しい時間帯」の行動を中心に、吹き出し形式で記載しました。

まずは、忙しい時間帯に自分が何をしているのかをメモしておき、それを後から整理してリスト化しました。

まとめ

注文住宅の初回見積もりをスムーズかつ正確に進めるためには、こちらからの情報提供がとても重要です。今回ご紹介した8つの資料は、家づくりを本気で考える方にとって、非常に役立つ準備リストとなっています。

特に、予算感の明示や求める性能・生活動線へのこだわりなどは、設計者との認識のズレを防ぎ、無駄なやりとりを減らしてくれます
また、「今の暮らしのどこに不満があるか」「どんな暮らしを目指したいか」を言語化することで、あなたの理想の家づくりがより具体的に、現実味を帯びてくるはずです。

初回相談は、相手にとっても「この人は本気で建てたいと思っているか?」を見極める場です。だからこそ、伝えるべき情報は自分のペースで丁寧にまとめておくことをおすすめします。

このブログが、あなたの家づくりの第一歩に少しでも役立てば幸いです。

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